皆さんは「蛙化現象」という言葉は聞いたことがありますか?
実はこの現象に多くの女性が悩まされているんです!
この記事では以下内容について紹介をしています。
この記事でわかること
「蛙化現象が起きてしまった…」「今後もしかしたら蛙化現象に陥ってしまうかも…」「恋人が蛙化現象で悩んでいる…」といった方に向けた内容となっています。
蛙化現象とは
- 大好きだった彼なのに、付き合ってからは何故か気持ち悪いと思っちゃう・・・
- あんなに付き合いたくて堪らなかったのに手にした途端に冷めてきちゃった・・・
このような悩みをお持ちではないですか?
もしかしかたら、その悩みは「蛙化現象」かもしれないです。
蛙化現象とは、「かえるかげんしょう」と読み、片思いをしていた相手と両想いになった瞬間に、相手のことを急に気持ち悪く感じてしまう現象のことを指し、男性よりも女性の方が陥りやすいと言われています。
蛙化現象になってしまうと、恋人とスキンシップはもちろん、顔も見たくなくなったり連絡を取る事すら嫌になってしまいます。
好きだった相手に対して、苦手や嫌いという感情だけでなく、生理的に受け入れられない嫌悪感を理由なく抱いてしまうのが特徴です。
世間では「わがままだ」「クズだ」と言われてしまう蛙化現象ですが、
蛙化現象に陥ってしまった側もとても苦しいのです。
アイデンティティのための恋愛とは
ちなみに蛙化現象は、青年心理学でいう「アイデンティティのための恋愛」の一部と類似しています。
「アイデンティティのための恋愛」とは「自分は自分である」と自覚できていない状態で恋愛をすることで、恋愛における相手からの評価をアイデンティティの補強のために使ってしまうことです。
「アイデンティティのための恋愛」の特徴の一つに下記があります。
(c)しばらくすると、呑み込まれる不安を感じる(例:話題がなくなる。緊張する。気まずい沈黙が続く。「会うたびに自分がなくなるような気がする」)。
引用元:「アイデンティティのための恋愛」研究と方法論に関する理論的考察
最初はお互いに仲が良かったのに、徐々に相手から離れたくなるのは、「呑み込まれる」感覚に近いのではないでしょうか。
蛙化現象の由来
蛙化現象の由来についてたどってみましょう。
蛙化現象とは、グリム童話の「蛙の王子様」が由来でついた名前のようです。
「蛙の王子様」のあらすじはこのような内容になっています。
あるところに、美しい王女様が暮らしていました。
王女様は、森へ出かけた際に遊んでいた金の毬を森の泉に落としてしまいました。王女様が悲しくて泣いていると、泉から蛙がひょっこり。
「もしあなたが、僕を相棒にして一緒に食事をして遊んで寝てくれるのなら、僕が金の毬をとってきてあげるよ。」と、蛙はいいました。
王女様は約束を飲み、蛙がとってきた金の毬を受け取りました。しかし、王女様は約束を守らず蛙を置いて帰ってしまいます。そこで蛙は王様に直談判をし、王女様と一緒に寝ることになりました。
蛙を受け入れられない王女様は嫌悪感から蛙を壁に投げつけてしまいます。すると、蛙の魔法が解け、蛙は美しい王子に変身しました。
その後、二人は恋に落ちあい、幸せに暮らしました。
このように童話は醜い蛙が美しい王子様に変身するというストーリーですが、蛙化現象は反対で、今までかっこいいと思っていた人が急に気持ち悪いと感じてしまう部分が正反対といえます。
展開は逆ですが、相手への気持ちがいきなり正反対に変化するところに共通点を見出し、「蛙化現象」と呼ばれるようになりました。
蛙化現象の症状
蛙化現象に陥ると、どのような症状が現れるのでしょうか?
蛙化現象の症状例を紹介しますので、当てはまっているかチェックしてみましょう!
相手に会いたくなくなる
片思いだった頃は会いたくてしかなかったのに、付き合いだした途端にその気持ちが減少してしまう。
LINEやSNSなどスマホを通してなら大丈夫なのに会うのはちょっと…と直接対面することに抵抗を感じてしまうのも、蛙化現象の症状の一つです。
同じ空気を吸っているだけで息苦しさを感じてしまったり、会った途端に「すぐに帰りたくなる」「逃げ出しなくなる」など、生身の異性とのコミュニケーションを拒絶してしまうようになります。
スキンシップをとるのが嫌になる
「相手の目を見て話せない」「手を繋がれたら解きたくなる」「あまり近付いてほしくない」など相手との接触を極力避けたいと思ってしまいます。
「キス」や「ハグ」なんてもってのほか。気持ち悪くなって吐きそうになってしまうことも。
本来好き同士であれば、「相手に触れたい」「触れてほしい」と思うのが自然の流れですが、蛙化現象の場合はその逆です。
相手と出来るだけ距離を置きたいと思うようになります。
気持ち悪いと思ってしまう(生理的に嫌悪感)
とにかく相手のことが「気持ち悪い」と感じてしまうようになったら要注意。
蛙化現象の代表的な症状です。
好きな相手からの好意を感じた途端に気持ち悪く感じてしまったり、相手のとる行動の一つ一つに対して生理的に嫌悪感が湧いてしまうことも。
申し訳ないと罪悪感に苛まれつつも抑えきれない嫌悪感は、まさに蛙化現象なのです。
自己嫌悪に陥る
蛙化現象中の人は、相手に生理的嫌悪感を感じている自分に対して、自己嫌悪に陥りやすくなります。
好きな人に対して、「気持ち悪い」「そばに来ないでほしい」と思う自分が悪いことをしているように感じてしまうからです。
相手に対して罪悪感を感じているからこそ、自己嫌悪に陥ってしまうのです。
蛙化現象はくずだと思われがちですが、当事者も心の中で葛藤し悩んでいるのです。
蛙化現象になりやすい人の特徴
理想が高い人
蛙化現になりやすい人の特徴の一つに、理想が高すぎる人が当てはまります。
マッチアラーム株式会社が行った「結婚相手の理想は高いほうですか?」というアンケートで「はい」と回答した人の割合は以下のとおりです。
- 男性:54.2%
- 女性:61.7%
特に6割以上もの女性が高めの理想を抱いており、自覚がない人を含めるとさらに多くの人は理想が高いといえるでしょう。
引用元:PRTIMES
理想が高すぎる人は、理想どおりではないと幻滅してしまいます。
だからこそ恋愛も相手の欠点ばかり見てしまい、「減点方式」の恋愛をしてしまい、仲が深まるほど相手の悪い部分に目を向けてしまい、徐々に相手に対して冷めていってしまいます。
理想が高い人の恋愛は「はしご型」
評論家として有名な岡田斗司夫さんが「蛙化現象」に関する興味深い内容の発言をしています。
「理想が高い人ははしご型恋愛をしている」とのことです。
はしご型恋愛とは「理想の人が手にはいると、さらに上を目指してしまう」という、まるで「はしごを登るような恋愛」を指しています。
努力の甲斐あって理想の人と付き合えたとしても、途端に「ああ、こんなものか」と冷めてしまうのです。
相手の欠点を受け入れてようやく関係が進展しても、うまくいかないのは無意識に「はしご型恋愛」をしているからかもしれません。
自己肯定感が低い人
本来、人間だれしも誰かに愛され認めてもらうことを嬉しく感じます。
しかし、自己肯定感が低い人は、自分を認めてもらうことに対して抵抗感があり、好意を受け入れられない事があります。これは自分への自信のなさが原因で、
「こんな私のことを好きになるなんておかしい」
「私なんかを好きになるなんて大したことない人かもしれない」
と、自分を好きな相手に対して、疑問と嫌悪感を抱いてしまいがちです。
しかし、内閣府の調査によると日本人の自己肯定感は海外各国よりも低いことが明らかになっています。
引用元:内閣府「今を生きる若者の意識~国際比較からみえてくるもの」
「自分自身に満足している人」の割合においては、最も高いアメリカが86.0%、対して日本は45.8%と2倍もの差があります。また長所がないと思っている人も多いです。
国民性の問題の可能性もあるので、根本的に解決するのはもしかすると難しいかもしれません。
また、この感情は、セルフハンディキャップの一種と言えます。
これは自分が傷つかないために相手に対して強制的に興味をなくそうとする心理の事を指します。
恋愛経験が少ない人
「リゼクリニック」が20代の現役大学生に実施した調査では、付き合ったことのない人の割合は男性が約半数、女性は5人に1人いることがわかっています。
恋愛経験が少ない人は、付き合ったその先どうしたらいいのか分からず、ゴールが両想いになることになってしまう傾向があります。
「こんなはずじゃなかった・・・」
と、期待していた幸せと現実の恋愛のギャップに幻滅してしまう女の子は多いようで、
恋愛経験が少ないからこそ、恋愛に対しての理想のイメージと現実とのギャップにやられ、冷めてしまうそうです。
追いかける恋愛がしたい人
釣った魚に餌をやらないタイプですね。
このタイプの人は恋愛をゲーム感覚で捉えており、「相手の気持ちを自分に向かせること」がゴールになっているため、相手の気持ちを手にした途端に冷めてしまう傾向があります。
また、男性は「結果」を大事にする一方で、女性は「過程」を大事にします。
だからこそ付き合うまでの「過程」に価値を感じる女性も多いようです。
蛙化現象になってしまう人の心理と原因
自分に自信がないから
すべての原因は自己評価の低さ、自己肯定感の低さと言えます。
きちんと自分を認めてあげられていない女性に蛙化現象は起きやすいです。
自分が相手と釣り合っているのか、相手との距離が縮まるにつれて自信がなくなってしまうのが原因で、自分のことを相手に深く知られてしまうのが怖くなり、「逃げたい」と考えるようになります。
自分に自信がないゆえに、
「こんなイケてない私を好きなんて、彼もイケてないってこと・・・?」
と、自己肯定感の低さから好意を受け止めきれず、相手を見下してしまいます。
手に入り目標がなくなったから
いつまでも追いかける恋愛をしていたタイプの人にも蛙化現象は起きます。
両想いになったことで、追いかける側から追いかけられる側になり、物足りなさを感じ蛙化現象が起きてしまうパターンです。
この現象は「燃え尽き症候群」と似た側面をもっています。
物足りなさから気持ちが薄れるのは「脱人格化」と呼ばれる現象に近いです。
脱人格化とは、クライエントそれぞれの人格を無視した、思いやりのない紋切り型の対応を意味する。 たとえば、クライエントに症状名やステレオタイプ的な特徴など没個性的なラベルをつけ、個人名で呼ばなくなるなどの行動は、脱人格化の典型的な行動とされている。
引用元:同志社大学久保真人教授「バーンアウトに関する文献レビュー」
追いかけたい恋愛をしていたいタイプの人は好きな人に対して憧れを持ち、ずっとキュンキュンしていたいと考える傾向があります。
この憧れが大きければ大きいほど、願いが実現したときとの落差が大きくなり、いわゆる「燃え尽きた」状態になってしまうのです。
そこで両想いになり、相手より自分が優位に立ったと感じることから、相手に対する憧れがなくなり、相手の価値が自分の中で下がってしまいます。
だからこそ相手のことを尊敬できなくなり、相手の欠点ばかり目につき、受け入れられなくなるのです。
理想と現実のギャップ
片思いをしている時は、相手を美化してしまいがちな傾向があります。
自分の理想通りに妄想してしまい、錯覚してしまっている方も多いのではないでしょうか。
ところが両思いになった途端、現実を知ることとなるのです。
相手の色々な面を知る機会が増え、現実の姿を目の当たりにして「あれ?思ってたのと違う」と理想と現実にギャップを感じてしまうことも増えてくるでしょう。
結果、そのギャップに耐えきれなくなり、相手に失望し幻滅してしまうのです。
蛙化現象の治し方
自己肯定感を上げる
相手の好意を受け入れるために、まずは自分自身の事を愛せるようになりましょう。
そこを根本的に解決しない限り、誰と付き合っても蛙化現象に陥ってしまいます。
とはいえ自己肯定感を上げる方法は世の中に何十通りもあり、すべて実践するのは難しいですよね。
そこで本質的な情報が得られる書籍を一冊紹介します。
「全米トップ校が教える自己肯定感の育て方」です。
スタンフォード大学オンラインハイスクール校長の星友啓さんが、下記のような見出しでアドバイスをしています。
引用元:書籍「全米トップ校が教える自己肯定感の育て方」
- ナルシストにならないで自己肯定する方法
- ポジティブになりたい自分を忘れるためのコツ
- 感謝と自己肯定感の知られざる関係
書籍を読む時間のない人は、下の要約動画を見てみてください!
- 自己肯定感にはいくつかの種類がある
- ネガティブな気持ちを抑え込まないようにしよう
- ありのままの自分を受け入れよう
- 自己価値を見つけよう
- 自己肯定感を上げるには「感謝の気持ち」が大切
自己肯定感は毎日の意識次第で徐々に高めていくことができます。
蛙化現象の苦しみから少しでも抜け出すためにもぜひ生活に取り入れてみてください。
妥協せず理想に合う人を見つける
理想が高かったり、追いかけたいタイプの人は、付き合っても相手の評価を下げず、尊敬し続けられる人を探しましょう。
好意を向けられて冷めてしまうということは、どこかに欠点をみつけ、欠点だけをみてしまっているからです。
理想だと思う人と付き合えるまで妥協せず探し続けましょう。
また、余裕のある男の人は付き合ってもいきなりぐいぐい来ることはないので、気持が追いつきやすいです。
自分磨きをする
自分磨きをすることで自分に自信が出てきます。
人と出会うだけでなく、一人でいる時間の過ごし方やコンプレックスに思っている部分を改善することで、自分に対して自信が持てるようになり、相手を受け入れる余裕が生まれます。
何から自分磨きをすればよいか分からない方は、下記のアンケート結果を参考にしてみてください。
「身だしなみを整えた」「行動範囲を広げた」「ダイエットをした」が上位を占めています。
すぐにできそうな自分磨きから始めてみるのが良いでしょう。
また、自分磨きのためにはじめたことが結果的に趣味となり、心のよりどころになる場合もあります。
趣味ができると、自分の一つの生活の軸となるため、誰かと比較せずすごせるようになります。
自分磨きをする
相手に自分の理想を押し付けて、勝手に期待していませんか?
恋愛中は完璧な理想を相手求めてしまいがちですが、自分も相手にとって完璧ではないのです。
愛媛大学の渡辺弘純氏の希望の心理学に関するレビューには下記の一文がありました。
新しい希望が生じれば、多少の危惧も伴い、新しい危惧が現われれば、多少の希望の光もそれに伴うのが常である
引用元:「希望の心理学について再考する」p2
恋愛に転換すると「恋人に期待をするほど悪いところも目に入りやすくなるかその逆も然り」という意味になるのではないでしょうか。
恋人は一方的に自分の望みを叶えてくれる存在ではありません。
期待通りではなかったからと失望してしまうより、相手の良いところに注目するようにしましょう。
理想通りの完璧な相手なんて、ほぼいないに等しいです。
人は不完全だからこそ、お互いに補い合って関係を深めていき、良い関係を築いていくことができるのです。
蛙化現象になってしまった相手との付き合い方
無理に相手を追わず、1度距離を置く
蛙化現象になってしまっている相手は優しさや愛情を受け入れられない状態にあります。
ここで「自分が何としてあげよう」と思い、行動すればするほど相手の重荷になってしまいます。
また、原因はあなたではなく、相手自身にあるからこそ、急いであなたが何かする必要はありません。
なので、焦る気持ちは分かりますが、相手が乗り越えられるまでじっと待っているのがベストでしょう。
相手のペースに合わせる
相手から蛙化現象になってしまったことを打ち明けられているのなら、相手の気持ちやペースを聞き、相手に合わせてあげましょう。
また、蛙化現象についてあなた自身も調べ、気持を理解してあげることが大切です。
ここで大事なのは、相手もなりたくてなっているわけではなく、申し訳なく苦しい気持ちでいっぱいだと思うので、相手のことは決して責めずに、広い心で受け止めてあげてください。
まとめ
いかかでしたでしょうか?
ここまで蛙化現象の説明や対処法などをまとめてきました。
蛙化現象とは何ぞやという方も、実際になってしまって困っている方も、はたまた相手がなってしまいどう接したらいいのか分からなくなってしまっていた方にも、参考になっていれば幸いです。
好きな人と両想いになれるというのは本当に奇跡レベルなことだと思うので、蛙化現象を克服して幸せな恋愛ライフを送ってください!
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