古川えりか|ライター
元ラブマ編集部のインターン。Tinder・タップル・Pairs・with・Omiaiを全部ガチで使い込んで、合計300人以上とマッチング。恋活・マッチングアプリの記事を担当。X(@lovema_jp)の中の人。
男性が近くにいるだけで体がこわばる。話しかけられると頭が真っ白になる。
もし今あなたがそんな状態にいるなら、まず伝えたいことがあります。それはおかしなことでも、弱さでもありません。
今回、全国の女性297人に「男性への苦手意識」についてアンケート調査を実施したところ、68.7%の女性が男性への苦手意識を感じた経験があることがわかりました。さらに、自分を「男性恐怖症かもしれない」と感じた人の約半数が、その後症状を緩和・解消しています。
この記事では、当事者の声をもとに「なぜ男性恐怖症になるのか」「どんな症状が出るのか」「どうやって緩和・克服できたのか」を具体的に紹介します。無理に急ぐ必要はありません。あなたのペースで、少しだけ先の話を覗いてみてください。
※症状が重い場合や日常生活に大きな支障が出ている場合は、心療内科やカウンセリングなど専門機関への相談をおすすめします。この記事はあくまで当事者の体験や傾向を紹介するもので、医療行為の代替ではありません。
調査概要
| 調査対象 | 全国の女性 |
| 調査日 | 2023年2月13日~2月27日 |
| 調査方法 | インターネットによる任意回答 |
| 調査人数 | 297人 |
| 調査対象者の年代 | 10代 1.3%/20代 23.6%/30代 43.4%/40代 20.2%/50代 10.8%/60代 0.7% |
男性恐怖症とは?苦手意識との違い
そもそも「男性恐怖症」とは何なのか。単なる苦手意識とどう違うのか、整理しておきます。
一般的に男性恐怖症(対人恐怖症の一種)とは、男性に対して強い恐怖や不安を感じ、日常生活に支障が出る状態を指します。医学的には「社交不安障害」や「限局性恐怖症」に分類されることもあります。
一方、「男性が少し苦手」という程度の感覚は多くの人が持っているもの。実際、今回の調査でも68.7%の女性が「男性への苦手意識がある(あった)」と回答しています。

ただし、苦手意識と恐怖症のあいだに明確な線引きはありません。「ちょっと苦手」が積み重なって恐怖症レベルになることもあれば、逆に恐怖症だと思っていたけれど環境が変わったら和らいだというケースもあります。
大事なのは、「自分がどのくらい困っているか」です。困りごとが大きいなら、それはもう十分「対処すべきもの」。自己診断に悩むより、自分の生きづらさに正直になることが最初の一歩だと思います。
| 項目 | 苦手意識 | 男性恐怖症 |
|---|---|---|
| 感じ方 | 緊張する・少し気まずい | 強い恐怖・パニック |
| 身体症状 | ほぼなし | 動悸・冷や汗・過呼吸など |
| 日常への影響 | 多少の不便 | 仕事・外出・通院に支障 |
| 回避行動 | できれば避けたい | 避けずにはいられない |
男性恐怖症の原因|アンケートでわかった5つのきっかけ
「男性恐怖症だと思う・思っていた」と回答した68人に、きっかけを聞きました。

1位:男性からの嫌がらせ(66.2%)
いじめ、ストーカー、暴力、セクハラなど、男性からの直接的な加害体験が最も多い原因でした。回答の3人に2人がこれに該当します。
幼少期に父親から精神的なDVを受けていたからだと思います。(30代/パート・アルバイト)
小学生の時から、病気をしていたせいか、ニキビがひどかった私。病気のイジりから始まり、私の外見を見てニキビがうつるとか色々言われてから恐怖を感じる様になりました。(30代/パート・アルバイト)
十代の頃、下心を抱いて近付いてくる男性が多く気持ち悪く感じていました。(30代/パート・アルバイト)
これらの声を読むと、「恐怖症になったのはその人のせいではなく、加害者側の問題だ」ということが改めてわかります。自分を責める必要は、まったくありません。
2位:男性と関わる機会がなかった(22.1%)
女子校育ちや母子家庭など、男性との接点が少ない環境で育ったケースです。「怖い」というより「未知への不安」に近い感覚で、社会に出て男性と関わるうちに緩和される人も多い印象でした。
3位以下:その他のきっかけ
「覚えていない(2.9%)」という回答もありました。また、「その他」の中には以下のような意見が含まれています。
仕事上、嫌がらせまでとはいかないが、受付で見下されることが多かったし、同僚に女性だからとか性別を理由に区別されてる気がした(30代/パート・アルバイト)
明確なきっかけはないのですが、学生時代(小学生高学年くらい)に、気づいたら男性教員がとても苦手でほとんど話すこともなかったように感じます。(30代/パート・アルバイト)
発症時期は7割以上が20歳未満

男性恐怖症を感じるようになった時期は、10代が58.8%、10代以前が14.7%。つまり7割以上が20歳になる前に発症しています。
思春期は自我が形成される大切な時期。この時期に受けた傷は、大人になってからも影響が残りやすいと言われています。「いつまでも引きずっている自分がダメだ」と感じる必要はありません。それだけ大きな体験だった、ということです。
| 発症時期 | 割合 | 累計 |
|---|---|---|
| 10代以前 | 14.7% | 14.7% |
| 10代 | 58.8% | 73.5% |
| 20代 | 16.2% | 89.7% |
| 30代以降 | 10.3% | 100% |
男性恐怖症の症状と日常への影響
男性恐怖症が引き起こす症状について、複数回答で聞きました。心理的な症状だけでなく、身体にも影響が出ている人が多いのが特徴です。
心理的な症状

- 男性と目が合わせられない(45人) — 最多回答
- 男性と話せない(39人)
- 疲労を感じる(37人)
- 動悸(17人)・冷や汗(13人)・呼吸が苦しくなる(6人)
身体症状(動悸・冷や汗・呼吸困難)を訴える人は合計36人。単なる「苦手」では済まない深刻さが数字に表れています。
そこまでではないが交際とかを考えると先に進むのが怖くて踏み出せない時期があった。男性というだけでちょっと気持ち悪いと思ってた。(30代/専業主婦)
そもそも関わるのを避ける。(30代/パート・アルバイト)
日常生活で困っていること

- 男性と同じ空間にいるのが苦痛(44人) — 電車、バス、会社、教室など
- 男性店員からの接客が受けられない(33人) — 美容室、飲食店など
- 自分1人で行動するのが怖い(17人)
知人男性でも話をするのがおっくう。(50代/無職)
会話をすることが困難でした。(40代/会社員)
通勤電車、職場、買い物、美容室——どれも「普通の日常」のはずなのに、男性恐怖症の人にとっては一つひとつがハードルになっています。
もしこれを読んでいるあなたが「まさに自分のことだ」と感じたなら、それだけで十分つらい状況にいるのだと認めてあげてほしいです。
| 困りごと | 人数 | 具体的な場面 |
|---|---|---|
| 同じ空間が苦痛 | 44人 | 電車・バス・会社・教室 |
| 男性店員の接客NG | 33人 | 美容室・飲食店・病院 |
| 1人行動が怖い | 17人 | 夜道・知らない場所 |
| 会話が困難 | 多数 | 職場・知人との交流 |
男性恐怖症を克服した人の4つのきっかけ|48.5%が緩和・解消
ここからが、この記事で最も伝えたい内容です。
男性恐怖症だと回答した68人のうち、48.5%(33人)が現在は症状を緩和または解消していました。

「約半数が克服している」——この数字は、今まさに苦しんでいる人にとって、小さな希望になるのではないでしょうか。
克服のきっかけを聞いたところ、大きく4つのパターンに分かれました。
きっかけ1:信頼できるパートナーとの出会い
最も多かったのが、恋愛や結婚を通じて「この人は安心できる」と思えるパートナーに出会えたというケースです。
今の旦那と結婚してから、過呼吸になっても支えてくれたり大事にしてくれてると実感するからです。(30代/専業主婦)
今の主人に出会って、最初はガチガチになってなにも話せなかったけどゆーっくりコミュニケーションをとってくれて、昔よりは異性と話せるようになったし緩和されました。今でも美容院などで初対面の男性と話すということは苦手ですが、なんとか最低限の会話はできるようになりました。(30代/専業主婦)
一緒にいても緊張したり嫌悪感を抱かない男性と知り合い、交際を始めてから緩和されました。交際できたからと言って他の男性も大丈夫というわけでは無く、かなり限られていました。(40代/専業主婦)
好きな人を作って結婚したいと思ったから。男性全員が変な人ではないと分かったから。(40代/専業主婦)
夫と出会い、寄り添ってもらい、心身癒されたから。(50代/パート・アルバイト)
注目したいのは、「最初から大丈夫だった」わけではないという点。ガチガチで話せなくても、相手がゆっくり待ってくれたことで少しずつ変わっていったという声が多かったです。焦らなくていいんだ、と思わせてくれるエピソードですよね。
きっかけ2:「まともな男性」の存在に気づけた
信頼できる男性が世の中にはちゃんといる——それを実感できたことが転機になったという声も多くありました。
社会人になり色々な男性と接する機会が増えたことにより、世の中おかしな男性ばかりではなく、とてもまともな人もたくさんいるのだと体感することができたからです。(40代/自営業・自由業)
20代になってからは、下心だけで寄ってくる男性がいなくなり、私自身を人として心から仲良くなりたい、接してくれる人が現れていつの間にか解消されました。(30代/パート・アルバイト)
今の夫を含め、自分のことを女性としてだけでなく一個人として大切にしてくれる人たちに出会えたこと。(30代/専業主婦)
喋ってみると優しかったり思いやりのある人もいるとわかったから。(20代/大学生・大学院生)
過去の嫌な体験は「男性=怖い」という認知を作りがちです。でも、一人でも「この人は大丈夫だ」と思える男性に出会えると、その認知が少しずつ書き換わっていく。恋愛感情がなくても、職場の同僚や友人の存在がきっかけになることもあるようです。
きっかけ3:環境の変化
進学・就職・転居など、環境が変わったことで男性との接点が増え、自然と慣れていったというケースです。
いじめが原因で男性恐怖症を発症していましたが、卒業後私立の学校に進学したことがきっかけで、緩和されました。自分を知る人が誰もいなかったという事が良かったんだと思います。(30代/専業主婦)
社会人になって男性と話す機会が増え、会社の飲み会や、同期やグループで遊びに行くうちに慣れました。(50代/専業主婦)
職場の環境もあり、やわらかい雰囲気の男性や、女性的な感覚を持つ男性と関わることで少しずつ苦手意識がなくなっていきました。(30代/パート・アルバイト)
仕事をするにあたり、男性とは関わらないということが難しかったため婚活パーティーや、相席屋、合コンなど異性と関わる機会を断らずに参加した。(30代/パート・アルバイト)
男性と関わる機会が、友だちを通じて多くなったからです。(20代/パート・アルバイト)
ポイントは、いきなり1対1ではなく、グループや仕事の場面など「クッション」がある環境から始めていること。友達を介したり、業務上の必要性があったりと、自然な形で接点を増やしていく方法が多く見られました。
きっかけ4:時間の経過
特別なきっかけがなくても、時間の経過とともに和らいでいったという声も複数ありました。
時間の経過が緩和してくれたと思う。完全に治るまで10年ぐらいかかった。(20代/専業主婦)
母子家庭だったので、男性と接する機会が家以外であっても、子供の頃は怖いという印象が強かったのですが、大人になるにつれ、過剰な恐怖は減っていったと思います。(40代/パート・アルバイト)
15歳の時にバイトの職場でセクハラを受けたのと、痴漢で気持ち悪くなったのですが、時間と男性と付き合った機会で少し緩和しました。(30代/経営者・役員)
若い時はストーキングや変な人から絡まれることが多かったのが、加齢とともに嫌な目に遭う機会が減ったことが理由だと感じます。(40代/自営業・自由業)
時間の経過が一番です。あとは原因から距離を置いたこと。(40代/会社員)
「完全に治るまで10年かかった」という声が印象的でした。10年と聞くと長く感じるかもしれませんが、逆に言えば「10年かけてでも緩和できた」ということ。今すぐ行動できなくても、焦る必要はないというメッセージだと受け取ってほしいです。
男性恐怖症を和らげるためにできること
アンケート結果と専門的な知見を踏まえて、男性恐怖症を和らげるためにできるアプローチを整理しました。すべてを一度にやる必要はありません。自分に合いそうなものを、一つだけでも試してみてください。
| アプローチ | 内容 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 専門機関への相談 | 心療内科・カウンセリング(認知行動療法など) | 身体症状が出ている人、日常に大きな支障がある人 |
| 段階的な接触 | グループでの交流→1対1と段階を踏む | 「慣れ」で改善できそうな人 |
| 環境を変える | 転職・引越し・コミュニティ参加 | 今の環境がトラウマと紐づいている人 |
| 信頼できる人を起点にする | 友人の紹介、趣味の集まりで自然に出会う | いきなり男性と2人はハードルが高い人 |
| 時間に任せる | 無理をせず、原因から距離を置く | 今は行動する余裕がない人 |
特に強調したいのは、「専門機関への相談」は恥ずかしいことでも大げさなことでもないという点です。
今回のアンケートでは、克服のきっかけとしてカウンセリングを挙げた人は少数でした。しかし、それは「カウンセリングが効かない」のではなく、そもそも相談に行くハードルが高いことの裏返しではないかと感じます。
もし身体症状(動悸・過呼吸・冷や汗など)が頻繁に出ている場合は、心療内科やメンタルクリニックの受診を検討してみてください。認知行動療法(CBT)やエクスポージャー療法など、効果が実証されている治療法があります。
相談先の例:
- 心療内科・精神科:薬物療法や専門的なカウンセリングが受けられる
- よりそいホットライン(0120-279-338):24時間無料で電話相談可能
- 各自治体の女性相談窓口:DV・ハラスメント関連の相談にも対応
よくある質問
- 男性恐怖症の主な原因は何ですか?
-
297人の女性への調査では、男性からの嫌がらせ(いじめ・ストーカー・暴力など)が66.2%で最多でした。次いで「男性と関わる機会がなかった」が22.1%。発症時期は7割以上が20歳未満で、思春期の体験がきっかけになるケースが多く見られます。
- 男性恐怖症は治りますか?
-
調査では、男性恐怖症だと回答した人の48.5%が症状を緩和または解消していました。きっかけは「信頼できるパートナーとの出会い」「環境の変化」「時間の経過」など様々です。ただし、完全に治るまで10年かかったという声もあり、焦らず自分のペースで取り組むことが大切です。
- 男性恐怖症の具体的な症状は?
-
調査では「男性と目が合わせられない(45人)」「男性と話せない(39人)」「疲労を感じる(37人)」が上位でした。身体症状として動悸(17人)・冷や汗(13人)・呼吸が苦しくなる(6人)を訴える人もいます。身体症状が出ている場合は医療機関への相談をおすすめします。
- 男性恐怖症でも恋愛できますか?
-
できます。実際に調査では、恋愛や結婚が克服のきっかけになったという声が最も多く寄せられました。ポイントは「ゆっくりコミュニケーションを取ってくれる相手」に出会えること。最初は友人の紹介やグループでの交流など、クッションのある環境から始めるのがおすすめです。
- 男性恐怖症はどこに相談すればいいですか?
-
心療内科やメンタルクリニックでは専門的なカウンセリングや薬物療法が受けられます。まずは電話相談から始めたい場合は、よりそいホットライン(0120-279-338、24時間無料)や各自治体の女性相談窓口も利用できます。「大げさかな」と思わず、困っているなら相談する価値があります。
- 男性恐怖症の人が日常生活で工夫できることはありますか?
-
調査の回答者からは「女性スタッフを指名する(美容室・病院)」「友人と一緒に行動する」「グループでの場面から男性との接点を増やす」といった工夫が見られました。まずは自分が安心できる「逃げ道」を確保した上で、少しずつ場面を広げていくのが現実的な方法です。
まとめ
男性恐怖症は、決して珍しい悩みではありません。今回の調査では68.7%の女性が男性への苦手意識を経験し、自覚的に「男性恐怖症」だと感じた人の約半数が、その後緩和・解消しています。
克服のきっかけは人それぞれ。信頼できる人との出会い、環境の変化、そして時間——どれが正解ということはなく、あなたに合った方法とタイミングがあるはずです。
この記事が、「少しだけ前に進んでみようかな」と思えるきっかけになれたらうれしいです。
一人で抱えきれないと感じたら、遠慮なく専門家の力を借りてください。助けを求めること自体が、克服への大きな一歩です。
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